SDGs

三笠ジオパーク

見て、触れて、歩いて、食べて体感
北海道の成り立ちを知る、一億年の時間旅行

三笠市は大地の遺産である「石炭」が発見されたことを契機に開拓され、まちが形成されてきたことから市全体が三笠ジオパークとして指定されています。SDGsにも積極的に取り組み、道内ジオパークとして北海道で初めて「地域ESD活動推進拠点」にも登録しています。

三笠の「地域のお宝」を通して、
自分のふるさとを考えるきっかけに

三笠市周辺は、プレート運動により地層が垂直に隆起してできた独特の地形から、約5,000万年前の地層からは石炭が、約1億年前の地層からはアンモナイトなどの化石が、豊富に産出されるのが特色です。「さあ行こう!一億年時間旅行へ!」をテーマに、三笠ジオパークの教育プログラムでは、それらの「地域のお宝」をもたらした北海道の島の形成など大地の成り立ちから、炭鉱の隆盛や鉄道の発展などを軸に、ガイドや学芸員の案内で北海道開拓の歴史を学ぶことができます。三笠ジオパーク推進協議会事務局次長の下村圭さんは、「ここで三笠のお宝について学んだことを、自地域のお宝(特徴)と比較することで、自分たちの地域について考えるきっかけにしてほしい」と言います。事前・当日・事後学習の資料など、フォローも充実しており、学んだことを今後に活かせる工夫がされています。

独特の地形

三笠ジオパーク推進協議会 事務局次長 下村 圭さん

北海道の大地と産業の物語を知る
三笠市立博物館

三笠ジオパークの学習の拠点となる施設です。1億年前の海の地層から出土した大小さまざまなアンモナイトなどの化石が約1,000点という日本一の収蔵数を誇り、展示している化石に直接触れることもでき、三笠の地質についても学べます。さらに、北海道開拓の歴史を支えた炭鉱に関する当時の道具や資料、明治期に設置された空知集治監(現在の刑務所)の資料も展示されています。三笠ジオパークの大地の成り立ちと、人々の営みや産業の歴史の流れを、学芸員が楽しく伝えます。
化石や炭鉱の歴史を個別に伝えるだけでなく、大地や動植物、歴史文化などの多様なつながりから地域全体を1つのストーリーとしてを理解することができるのも、ここの特色です。

三笠市立博物館

SDGs 目標番号
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任、つかう責任

ジオ(大地)・エコ(動植物)・ヒト(歴史・文化など)を歩きながら丸ごと体感!
野外博物館

三笠ジオパークを体感できる、片道約1.2kmの散策路(サイクリングロード)です。アンモナイトや二枚貝、サメの歯などの化石が多く見つかる約1億年前の白亜紀の時代の地層と、石炭層を含む約5,000万年前の地層を観察でき、地層の成り立ち、侵食・運搬・堆積、プレートの動きなどを、実物を見ながら学習できます。ルート内で現存北海道最古の炭鉱遺構も見学できます。約20名を1班とし、ガイドがついて徒歩で移動しながら楽しく解説や説明を行います。豊かな自然を感じながら歩く気持ちよい散策路でもあります。

野外博物館

地層

SDGs 目標番号
  • 質の高い教育をみんなに
  • 安全な水とトイレを世界中に
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 海の豊かさを守ろう
  • 陸の豊かさも守ろう

開拓を支えた炭鉱を肌で感じる
奔別炭鉱

三笠市は北海道で初めて石炭が発見され、ここから北海道開拓が始まりました。昭和35年から稼働した奔別炭鉱は高さ約51mもあり、当時は東洋一の立坑櫓と呼ばれ、たくさんの炭鉱労働者がここで働き、まちが栄えました。炭鉱の見学では東洋一の立坑櫓がなぜここに立っていたのか、日本のエネルギーを支えた炭鉱の隆盛から衰退までの歴史などを、本物を見て肌で感じながら学ぶことができます。
また、三笠市では炭鉱の最盛期だった昭和30年代には63,000人以上もいた人口が、今では約9,000人にまで減少しています。基幹産業が衰退したまちのありのままの姿から、自分たちの地域の持続的な発展について考えるきっかけにもなります。

奔別炭鉱

SDGs 目標番号
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任、つかう責任

鉄道発祥の地としての歴史も
三笠鉄道記念館

三笠市は、北海道の鉄道の歴史が始まった場所でもあります。それは、採掘された石炭を本州に移出するため、小樽港へ運ぶルートが必要だったからです。明治15年に敷設された北海道初の鉄道「幌内鉄道」をはじめとする北海道の鉄道の歴史や、実際に使用されていたSL部品、時刻表、制服や、さまざまな鉄道模型も展示されています。また、実際に動くSLに乗る貴重な体験もで きます。

鉄道記念館

SDGs 目標番号
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任、つかう責任

食を通して学びを振り返る
三笠ジオパーク認定・ジオ弁当

三笠ジオパークを弁当で表現したのが、「ジオ弁」です。炭鉱労働者のスタミナ源になっていた「なんこ」(馬の腸)は今でも市内の家庭で食べられており、これを食べやすく調理して弁当に入れています。他にも、地層を模したそぼろご飯、アンモナイトを表した有頭エビフライ、石炭を表したザンギ(鶏のから揚げ)などを食べ、お品書きを見ながら三笠ジオパークでの学びを弁当から振り返ることができます。

ジオ弁

SDGs 目標番号
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを

三笠ジオパーク推進協議会事務局(三笠市役所商工観光課 地域開発・ジオパーク推進係)

住 所
北海道三笠市幸町2番地
電 話 番 号
01267-2-3997
ウェブサイトURL
https://www.city.mikasa.hokkaido.jp/geopark/