北海道の自然
湿地の恵みとは?野生生物との共生を考えよう
- 水鳥の楽園を守るラムサール条約
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「ラムサール条約」は、1971年2月にイランのラムサールで採択された湿地に関する条約で、正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。生物多様性に富んだ湿地の環境を守り、湿地の恵みを上手に活用していくことを目的としています。
2017年6月現在で、条約締約国は169ヵ国、登録湿地は2,271ヵ所となっています。日本国内には50ヵ所あり、うち北海道は国内第1号の釧路湿原をはじめ13ヵ所が登録されています。
- 美しい湿地が育む生物の営み
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「湿地=湿原」だと思ったら大間違い。ラムサール条約では、湿原、湖沼、ダム湖、河川、ため池、湧水地、水田、遊水池、地下水系、塩性湿地、干潟、藻場、サンゴ礁なども「湿地」に含まれるのです。
湿地では、水鳥をはじめとしたさまざまな動植物が生きています。北海道内ではマリモやタンチョウの生息地となっている湿地や、250種類以上の鳥類が繁殖している湿地もあります。また、シジミやアサリ、カキなどの好漁場になっている湿地もあります。